BOOK
日本翡翠情報センターHP総集編が単行本になりました
★当社オーナーの著書『日本ヒスイの本・最高のパワーストーン』(北出幸男、青弓社、税抜¥1600)が増刷されました。まるごと一冊、日本産ヒスイ(翡翠)がテーマの本です。表紙には以下のコピーがあります。「縄文・弥生から古墳時代にかけて、日本列島には世界でもまれなヒスイ文明が栄えていた。それから千五百年たって現代によみがえった日本ヒスイ(糸魚川翡翠)は、最高のパワーストーンとして、私たちが元気な毎日を送れるよう勇気づけてくれる。」
★第一部では縄文時代に始まる日本ヒスイの歴史をテーマにしています。いまから5千年ほど前、縄文時代の日本列島には新潟県糸魚川を中心に北海道から九州まで、ヒスイ製品を運ぶ交易の道・ジェードロードが張りめぐらされていました。
★弥生時代は日本神話の時代に重なり、神話では女神アマテラスが勾玉を飾って活躍し、地上では女王卑弥呼が日本ヒスイ製大勾玉を魏の国に贈ったりしました。古墳時代になると勾玉は神々を祭る神器となり、皇位継承の証しとなる三種神器に選ばれていきます。そうしておおむね聖徳太子の時代を最後に日本列島のヒスイ文明は衰退してゆき、奈良時代にはすっかりと忘れられてしまいます。
★ヒスイ文明消失の謎を多くの文献をもとに推察しているところに本書の特色があります。
★第二部ではヒスイの鉱物学的特色や誕生の謎に迫ります。日本ヒスイはいまから5億年前、当時熱帯地方にあった巨大な陸塊の地底深くで誕生しました。超大陸パンゲアへの陸塊の集合と離散にともないヒスイは極東の地へと運ばれていきました。ヒスイには人類の時間尺度とは異なる地質学的に長大な歴史があります。
★そうやって人間たちと交わることになったヒスイは、現代の日本において最高のパワーストーンと称賛されています。ヒスイは日本人の心根を形成してきた宝石であるがゆえに、ヒスイと親しむと、心の深奥が活性化されて「縁」が開いていきます、それによって思わぬ人との出会いがあるなど、幸運体質が育っていきます。
★日本ヒスイは手にしただけではパワーの質がわかりにくくても、知識を学ぶにしたがって秘められた力の凄さがわかる、そういう天然石です。『日本ヒスイの本・最高のパワーストーン』と親しむと気持ち良く毎日を過ごせるようになります。
日本ヒスイは国のたからもの。ヒスイが国石になりました
★翡翠(ひすい)が日本の石(国石)に選定されました。日本鉱物学会で日本の石(国石)を選定することにして「ひすい」が選ばれたのです。
★国石は国の花や鳥のように各国が独自に選んでいるもので、アメリカはサファイア、イギリスはダイアモンド、イタリアは珊瑚、などとなっています。
★サファイアはキリスト教の創造主の崇高さを象徴する宝石で、アメリカは建国以来、紙幣に明記されているとおりのキリスト教国です。英国王室には世界の有名ダイアモンドが多数コレクションされていて、イタリアはかつては珊瑚の有名産地、江戸時代に流行した胡渡りの珊瑚はイタリア産でした。ニュージーランドの国石がネフライトで、オーストラリアはオパールなのはいわずもがなです。中国は北京オリンピックのメダルにも使用された玉(ぎょく)が国石です。玉は日本では翡翠と翻訳されますが、ネフライトと翡翠の両者を指します。
★「ひすいが国石にふさわしい条件として、学会は①日本でも採れる宝石として有名、②有名な緑に加えてラベンダー色などの多様性と半透明の風合い、③世界で最古のひすい文化[約7千年前]となったこと……などを挙げている」(朝日新聞、2016年09月25日)
★かつて日本は世界に誇るべきヒスイ文明が栄えた土地でした。縄文時代の日本列島には産地の富山・新潟県境地方を中心に北海道から九州までヒスイ製品を運ぶ交易路・ジェードロードが開かれていました。縄文・弥生・古墳時代を通じて日本ヒスイは最高のパワーストーンでありつづけてきました。
★こうしたヒスイの歴史や鉱物学的特性について、近著の『日本ヒスイの本・最高のパワーストーン』(北出幸男、青弓社、2016、税抜¥1600)で詳しく解説しています。完成半ばですが、同様の記事は当社のHP「日本翡翠情報センター」にも掲載中です。
★日本ヒスイは国のたからもの、みんながもっとこの宝石に注目して、たいせつに扱うようにしなくてはならないと思います。(ヒスイの色合いについていうならヒスイは白が基本色です。異種鉱物との混合によって緑や青、藤色に発色します)